2011年06月10日

SWAT 4

今回ご紹介するのはPCアクション FPS 「SWAT4」です。
銃を持った犯罪者が人質を取って籠城している建物に突入し、人質のみならず犯人の生命も最大限尊重しながら現場の秩序を回復するという、プロフェッショナルな任務を遂行するゲームです。
いちおう日本語版も出ていてそこそこ知名度のあるゲームだと思いますが、これも中身の面白さが十分に知られていない「隠れた名作」でしょう。
ちなみに、やーるーさんは前作の SWAT3 をやっていたとのことでした。私も体験版だけやったことありますが、雰囲気を継承しつつより洗練されていると思います。

本作の日本語版を販売していたライブドアが例のゴタゴタですぐに販売を止めたためあまり出回っていません。サポートもろくにされていないので、中古で見かけてもおススメできないと思います。
英語版なら拡張パック込みの Gold Pack で2,000円しませんし、日本語化MODもあるらしいのでこちらの方がいいでしょう。

SWAT 4
image from wikipedia

発売日: 2005/08/05
参考URL:
4gamer 体験版 (183MB)
http://www.4gamer.net/patch/demo/swat4/swat4.shtml
4gamer レビュー
http://www.4gamer.net/review/swat4/swat4.shtml
4gamer 攻略記事「SWAT4 隊長さんの事件簿」(全ミッションのブリーフィング全訳あり)
http://www.4gamer.net/words/002/W00249/


①「発砲は最終手段」
なによりも特徴的なのは「殺しちゃいけない」という原則でしょう。ミリタリー系 FPS においては基本的に対抗勢力を射殺することになんの問題もない(というかあったらゲームが成り立たない)ですが、本作ではプレイヤーはあくまでも警察官であり「生命の保護と秩序回復」が最重要任務です。
基本的には「犯人視認」⇒「投降呼びかけ」⇒「投降すれば拘束・抵抗すれば発砲」⇒「TOC(Tactical Operations Center)へ無線報告」という手順を踏まなければなりません。少なくとも発砲の判断は自分でできるので「本部!発砲許可を!」「Negative!発砲は許可できない!」みたいなシチュエーションはありませんが、ミッション完了後のデブリーフィングでミッション内容に応じた「評定」が下されます。不適切な発砲などがあれば減点される仕組みです。ゲーム難易度を上げるとこの評定の最低ラインが上昇し、最高難易度では「警官・人質・犯人含め一人のけが人も出さず現場を制圧」しなければクリアとなりません。逆に、難易度によって犯人の数や任務の内容が変わることはありません。

②「部下を最大限活用」
部下を使う FPS といえば BiA とかが有名ですが、本作はそれよりはるかに多岐にわたる指示を出すことができます。単なる移動や地域監視はもちろんのこと、例えば隣の部屋へのエントリーについて「ドアをどうあけるか」「ドアを開けると同時にフラッシュバンを使うか」などなど、いろいろな指示を出すことができます。
コマンドが多いと操作が煩雑になるという問題点も、本作はほぼ完ぺきに克服しています。コマンドを出す対象を Aim した状態で右クリック(多くの FPS では Aim )でコマンドメニューを開き、そのままマウスを振るかホイールでコマンドを指定できます。慣れるとどんなコマンドも 0.5 秒以内に下せます。あるいは、基本的な命令であればスペースキーで下せるようになっています。
チームは主人公(リーダー)と4人の部下の計5人で構成され、4人の部下は2人ずつのバディを組んでいます。コマンドを出す際はチーム全体(Gold)あるいは各バディ(Red と Blue)のいずれかを対象として指定します。
残念ながら部下の AI はときおり不自然な行動を取ることがあり、いらいらさせられることもあります。しかしその辺は指示の出し方で十分補うことができますので、さほどマイナス要素にはならないと私は思います。

③「追い詰められた人間はどんな行動を取るかわからない」
ミッションの舞台となるのが犯罪現場である以上、そこにいる人間は誰もが極度の緊張状態にあります。そんな状況下では、人間はどんな行動を取るかわかりません。
本作の AI はなかなか秀逸で、複数の行動パターンを組み合わせることでさまざまなリアクションを見せてくれます。投降を呼びかけられた場合にすぐに武器を捨てることもあれば、捨て台詞をはいて奥の部屋に逃げ込む、問答無用で撃ってくる、銃を捨てると見せかけて撃ってくるなどなど、なかなか気が抜けません。
先述のとおり、こちらの発砲が正当化されるのは相手がこちらに銃を向けた場合と人質に銃を向けている場合のみであり、それを確認してから撃たないと減点されるわけですが、困ったことに AI が銃を構えようとする動作から実際にこちらに向けて撃ってくるまではおそらく十数フレームほどの余裕しかありません。しかも屋内ということで交戦距離がきわめて短く、基本的に相手の弾は「当たり」ます。一発でも被弾すると被弾部位によって移動速度が落ちたり照準のクロスヘアが広がったりします。運が悪いとヘッドショットで一撃です。一番怖いのは銃を持った犯人が喚きながらこちらへ向かって走ってくるというパターンで、どんなに接近されても相手が銃を構えない限りこちらからは発砲できないのでとても緊張します。
ミッション中には保護すべき民間人も多くいますが、彼らも警察官に対して常に友好的とは限りません。人影を見かけた瞬間に走り出したり、大声をあげたりします。彼らの安全を守るのもまたお仕事です。
ちなみに、本ゲームはセリフのバリエーションもかなり豊富です。特に警官に対しての罵詈雑言が充実しており、犯人はもちろん民間人にもしばしば罵倒されます・・・警官の苦労の一端が垣間見える気がしますね・・・
マップ内の人物の配置は基本的にランダムで変更されています。何度かプレイして慣れていたつもりのマップでも、突然目の前に犯人が現れたりするので大変心臓に悪いです。

④「警察ならではの豊富な装備選択」
SWAT といえば MP5 というのが個人的なイメージですが、他にもさまざまな銃器を選ぶことができます。M4 や ショットガン(モスバーグ?)はもちろんのこと、警察らしく非殺傷性銃器として pepper gun(からしの成分が入ったカプセルを撃つ催涙銃)なんかも出てきます。個人的なおススメは less-lethal shotgun で、通常のポンプアクションショットガンに bean bag という金属球を詰めた袋を装填したものです。当てればどんな相手も確実に怯む上に、非殺傷銃器なので無警告で発砲しても減点されません。とても便利。
珍しい事に、本作では FMJ か JHP 、あるいはスラッグか00かといった弾種の選択まで出来ます。これは犯人が防弾チョッキを着ているかどうかで効果が変わるようになっています。
セカンダリも、ガバメントやグロックのほかに SWAT の定番テーザーガンなんかがあります。
他にも、特殊グレネードとしてフラッシュバンや CS ガス、スティンガーが使用可能、ドアエントリー用ショットガン、さらにドアの隙間から差し込んで室内の様子を窺うオプティワンド(小型カメラ)など、このゲームでしか見られないような装備がいろいろあります。

⑤「臨場感あふれるブリーフィング」
ミッション開始前のブリーフィングも大変よく作り込まれています。まさに突入前の最終確認といった感じで、事件発生からのタイムラインや犯人・人質の人物像、屋内の見取り図なんかが示されます。この見取り図が不正確だったりするのも雰囲気があっていいですね。あと 911call の際のオペレータと通報者のやり取りも聞くことができ、臨場感があります。欧米の声優さんには珍しくいい仕事してますね。

⑥「飽きの来ないクイックミッションメーカーやMOD」
本作ではさほどミッションの数自体は多くありません。何度かプレイすれば必ず全ミッションをクリアできると思います。本編だけだと少し物足りないかもしれませんが、クイックミッションメーカーを使うと元のミッションをいろいろと変更してプレイできます。一番楽しいのは犯人と人質の人数を上限まで増やした場合で、かなりのカオスっぷリです。
スコアとかを無視すれば普通の FPS としてプレイすることもできます。見敵必殺のつもりでプレイしてもやられることしばしばで、なかなかやり応えがあります。ちなみに拡張版では MINIMI を持ちこむこともできストレス解消にぴったりですw
MOD もそれなりにあるようで、海外のファンサイトに行くといろいろと楽しめます。一番メジャーなのは SSF MOD でしょうか?ミッションや装備、インターフェースを改良した優れた MOD だと思います。



他にもいくつか独自の特徴がありますが、体験版の攻略記事を書こうと思いますのでそちらで紹介しようと思います。
グラフィックが少々古臭い・Aim down が出来ない(ズームは可能だがサイトは覗けないという謎仕様)などの不満点もありますが、私はぜんぜん気にしません。それを差し引いても大変面白いゲームです。続編が出ないかとすごく楽しみにしているんですが、大人の事情であまり期待できないようです・・・残念。
気になった方はぜひ体験版をどうぞ!



Posted by わいと  at 08:18 │Comments(0)FPS・TPS

<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

過去記事

プロフィール
わいと
わいと
サバゲ歴:2010年5月から
職業:学生→サラリーマン
生息地:北海道札幌市近郊→東京都
装備:ドイツ連邦軍・ドイツ警察など
ブログの基本情報については「当ブログについて」を参照のこと。
オーナーへメッセージ
アクセスカウンタ
QRコード
QRCODE
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 15人